「狭小住宅のつくり方」(⑥可変性編)

2020.04.20

東京の住宅事情を考えると、地方にくらべて敷地は狭く、建築条件も厳しいケースがほとんど。しかも、土地形状が正方形であることは珍しく、「狭さ」や「形状」に頭を悩ませているひとも多いのではないでしょうか。そこで、狭小地でも失敗しない家づくりのポイントをまとめたコラムを不定期連載にてお送りします。第6回目は「可変性」について。

目次

「狭小住宅のつくり方」(①建ぺい率編)はコチラ
「狭小住宅のつくり方」(②中庭編)はコチラ
「狭小住宅のつくり方」(③容積率編)はコチラ
「狭小住宅のつくり方」(④北側斜線編)はコチラ
「狭小住宅のつくり方」(⑤手仕事編)はコチラ

家は変化し、成長する

ライフスタイルの変化や家族の成長に合わせて、暮らしは少しずつ変化していくものです。ですから、新築をする際にも将来の変化に対して、柔軟に対応できるフレキシブルな空間を残しておくことが、未来の暮らしやすさにつながるとわたしたちは考えます。仮に「完成された間取りや空間ができた!」と思っても、それはその時の家族構成やライフスタイルにあわせたものであって、将来、最善であるかどうかは残念ながらわかりません。「今」だけでなく「10年後、20年後……」にも心地よく暮らせるよう、フレキシブルな空間の可能性に目を向けてみてください。

例えば、吹き抜けを「10年後に子ども部屋へ」、「20年後には再び吹き抜けに」というように、子どもの成長や独立にあわせて間取りを変化させることも可能になります。

子ども部屋は、未完成がいい

子ども部屋は、5~10年先を見据えて、変化の余地を残した設計を心掛けて提案しています。それは、子どもの成長によって、生活スタイルや趣味嗜好が大きく変わる可能性があるからです。よって、未完成につくるということは、「いい加減な仕事をする」という意味ではなく、「変化に対応できる余白を残す」というイメージです。

例えば、子どもが小さいうちは、部屋を一つの大きな空間として利用することで、走ったり、おもちゃを広げたり、伸び伸びと毎日を楽しむことができます。成長に伴って個室が必要になったときには壁をつくって間仕切れば、複数の個室を用意することだって可能になります。その際、できるだけ簡単に間仕切り壁をつくることがきるよう、下地の構成などもあらかじめ配慮する必要があります。

今を楽しむ暮らしは、人生を豊かにする

家づくりをする上で、将来の暮らしに意識を向けすぎてしまうのはNG。のちのち必要となる空間をあらかじめつくることは決して悪いことではありませんが、その代償として本来であれば「いま」叶えられるはずの心地よさを失っているかもしれません。自由な間取りをつくることができる注文住宅の良さが、様々な制約によって削られていった結果、窮屈な暮らしになってしまった。そうならないよう、住み手の成長とともに暮らしも家も変化するという点に注目して、その時その時に最適な暮らしを叶えていくこと、その細かな変化を「味わい」として楽しむことが、豊かな人生のヒントになるとわたしたちは考えています。

例えば、子どもが小さい時や、体を動かすことが多い年齢の時には、屋上をアクティビティの空間として活用。バーベキューやゴルフのスイング練習、子どものプレイスペースなど、使い方はアイデア次第で無限に広がります。また、子どもの独立後や家族が高齢化した時には、屋上に太陽光パネルを載せて自家発電するという活用方法に切り替えていけば、将来の災害への備えにもなります。

狭小住宅の可能性を広げる『可変性』の魅力が伝わったでしょうか? さらに詳しく見たい方は、ぜひ下記のリンクより事例をご覧ください。

狭小地の住宅の実例をみる

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