【税制】狭小住宅に追い風!?

2021.02.12

2020年末、令和3年度の税制改正の大綱が閣議決定されました。これは、経済社会の変化等を踏まえて、その時々の課題を中心に議論が進められ、時代に合った税制へとアップデートしていくための素案をイメージしていただけると良いでしょう。 新年度に向けて、どのような税制が検討されているか、まとめました。そのなかでは、狭小住宅のボトルネック解消につながる重要なテーマについても触れられています。狭小住宅の取得に対するハードルが下がる内容が盛り込まれ、特に東京で暮らす人たちにとって追い風となる予感がしています。

目次

狭小住宅の最大のボトルネックとは?

狭小住宅には様々なメリットがある一方で、新規取得する場合にどうしても見過ごすことができないボトルネックがありました。それは『延床面積50㎡の壁』です。家を新たに建てたり、取得すると、住宅ローン控除や住まい給付金、住宅取得資金等の贈与の非課税といった税制優遇を受けることができます。しかし、その要件として延床面積50㎡以上であることがルールとして設けられているため、これらの優遇を受けることができないケースが頻発していました。

郊外や地方都市であれば、この延床面積50㎡以上をクリアすることは、さほど難しくはありませんが、都心部ではこの『50㎡の壁』に泣かされるケースが多く、まさに狭小住宅のボトルネックといえるでしょう。税制優遇を受けられるかどうかで、そのインパクトは数百万円単位にも及ぶため、決して見逃すことのできない課題として、狭小住宅を検討するユーザーの頭を悩ませてきました。

延床面積の要件が40㎡以上50㎡未満もの住宅も対象に。

令和2年12月21日に閣議決定された『令和3年度税制改正の大綱』によると、以下の文言が追加されました。

(1)住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除について、次の特例措置を講ずる。

①住宅の取得等で特別特例取得に該当するものをした個人が、その特別特例取得をした家屋を令和3年1月1日から令和4年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に供した場合には、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除及び当該控除の控除期間の3年間延長の特例を適用できることとする。(一部略)

②上記①の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例は、個人が取得等をした床面積が 40 ㎡以上 50 ㎡未満である住宅の用に供する家屋についても適用できることとする。ただし、床面積が 40 ㎡以上 50 ㎡未満である住宅の用に供する家屋に係る上記①の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例は、その者の 13 年間の控除期間のうち、その年分の所得税に係る合計所得金額が 1,000 万円を超える年については、適用しない。

つまり、これまで延床面積50㎡以上の住宅に限定されていた住宅ローン控除が、40㎡以上に引き下げられるということです。

「すまい給付金」「住宅取得資金等の贈与税非課税措置」も同様に要件緩和

住宅ローン控除だけでなく「すまい給付金」「住宅取得資金等の贈与非課税措置」に関しても、要件が延床面積40㎡以上に引き下げられました。

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置等

(1)直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、次の措置を講ずる。

① 令和3年4月1日から同年 12 月 31 日までの間に住宅用家屋の新築等に係る契約を締結した場合における非課税限度額を、次のとおり、令和2年4月1日から令和3年3月 31 日までの間の非課税限度額と同額まで引き上げる。

消費税等の税率10%が適用される住宅用家屋の新築等=1,200万円(現行)/1,500万円(改正案)

※上記の非課税限度額は、耐震、省エネ又はバリアフリーの住宅用家屋に係る非課税限度額であり、一般の住宅用家屋に係る非課税限度額は、上記の非課税限度額からそれぞれ 500 万円を減じた額とする。

受贈者が贈与を受けた年分の所得税に係る合計所得金額が 1,000 万円以下である場合に限り、床面積要件の下限を 40 ㎡以上(現行:50 ㎡以上)に引き下げる。

ただし、いずれの要件緩和も、その年分の所得税に係る合計所得金額が 1,000 万円を超える年については、適用しない点は注意が必要です。

令和3年度税制改正の大綱

まとめ

「住宅ローン控除」「すまい給付金」「住宅取得資金等の贈与非課税措置」など、これまで狭小住宅では受けられなかった恩恵が、受けやすくなったことは大いに歓迎すべき状況です。狭小住宅へのハードルが今後も下がることを願うばかりです。

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