注文住宅にかかる諸費用の内訳を徹底解説!(土地あり編)

2023.06.18

新築を建てる際、工事代金以外にも様々な費用がかかります。これを諸費用といいます。しかし、厄介なことに多数の項目から構成されている上に、一口に『諸費用』とまとめられているため、建築を始める前にその内訳を正しく理解している人はほとんどいません。今回は建て替えにかかる諸費用の内訳を、一つ一つ徹底解説していきます。

目次

諸費用を把握しないで始める家づくりは非常に危険!!

建て替えにかかる総費用を計算する場合、〈建物工事代〉+〈諸費用〉を考える必要があります。よく、「総額を〈建物工事代〉だけと捉えているケース」や「予算を組む上で〈建物工事代〉のなかに〈諸費用〉を入れるかどうかが曖昧になっているケース」、「具体的な〈諸費用〉の内訳をイメージできずにざっくりとした金額でみているケース」など、どうしても諸費用は後回しにされがちです。

その大きな原因は、どこまで網羅してよいか調べきれないため、おおよその感覚でしか捉えることができないからではないかと予想します。でも、大丈夫。このコラムをご覧いただければ、新築にどんな諸費用がかかるか明確になります。

そもそも、何のために諸費用を正確に把握する必要があるのでしょうか? それは、安全な資金計画を立てて、無理のない範囲で新築を建てるためです。諸費用を把握していないことで、急な支払いに対応できなかったり、金利の高い諸費用ローンを使うことになったり、デメリットはあってもメリットは一つもありません。安心して家づくりを楽しむためにも、しっかりと諸費用を把握した上で資金計画を立てて進めていきたいものです。

①建築にかかる諸費用

※建築会社によって建築本体工事費に含まれるケースがございますので、詳細はご確認をオススメします。

 

●解体工事費

土地の上に古家が存在する場合、解体工事をしないと新築工事がおこなえません。解体工事費用は、取り壊しの対象となる古家の階数や工法によって変動します。また、更地になった後も、新築の障害となる地中埋設物等が確認された場合には、別途取り除くための費用がかかります。

 

●水道工事費

新築を計画している敷地に水道管が引き込まれていない場合には、別途、水道工事費が必要になります。また、メーターの位置を変更する等の工事を伴う場合にも同様に、別途費用がかかります。基本的に以前その土地に住宅が存在していた場合には、インフラを整備する必要はないと考えられますが、状況や環境によっては必要となるケースがございますので必ず確認しましょう。

 

●ガス工事費

水道工事費と同様に、新築を計画している敷地にガス管が引き込まれていない場合には、引き込み工事費用が別途必要になります。また、あわせて宅内のガス管工事(開栓工事)も必要になるため、お忘れなく。なお、オール電化住宅の場合には、このガス工事費は不要となります。

 

●地盤改良費

工事を始める前に必ず、地盤調査を実施します。その結果、地盤改良が必要となった場合には、この費用が発生します。地盤の状況等に合わせて改良方法も様々あるため、費用も一律ではありません。また、3階建てや耐火建築物など、建物自体の重量が大きくなればなるほど、地盤改良「必要」の判定が出る可能性が高くなります。地盤改良は『杭工事』と呼ばれることもあります。

 

●外構工事費用

家の周囲の仕上げや、庭や駐車スペースの仕上げ、隣地との境界塀(ブロック)など、外回りに関する部分を外構工事と呼びます。建築本体工事費に含まれていないことや、一部しか含まれていないことも多く、その対応は建築会社ごとに大きく異なります。資金計画段階である程度の仕様や費用感を確認しておくと良いでしょう。

 

●地鎮祭費用

新築工事を始める前に、 神主様を招いて土地をお祓いして清める地鎮祭をおこないます。その際、御初穂料、祭壇に飾るお供物代、ご近隣への挨拶品代などが必要になります。

 

●上棟式費用

建物が棟上げ工事まで進むと、上棟式をおこないます。工事に携わる職人さんが一堂に会して、お施主様と職人さんの顔合わせの機会にもなります。

 

●仮住まい費用

現在お住まいの家を取り壊して新築工事をおこなう場合、工事期間中は一時的に仮住まい先にお引っ越しする必要があります。その際、毎月の家賃だけではなく、敷金や礼金も用意しておかなくてはなりません。古家から「お引っ越し〜解体工事〜新築工事〜新築へお引っ越し」となるため、余裕をもった期間と費用をみておくと安心です。

 

●引っ越し費用

工事が完了し、新築が完成したら、いよいよ引っ越しです。ここで作業を引っ越し業者に依頼する場合には、別途その費用がかかります。年度末など繁忙期には、料金が上がったり、予約が取りづらくなったりするため、事前に下調べしておくことをオススメします。

 

●カーテン費用

カーテンやブラインド、ロールスクリーンなどのウィンドウトリートメント(窓まわりの装飾)も別途必要になります。

 

●家具代

生活をする上で欠かせない家具も、新築工事に合わせて新調する場合には、その費用を別途用意しておく必要があります。

 

●家電・エアコン代

家具と同様にテレビ、冷蔵庫、洗濯機など新築工事に合わせて新調する場合は、その費用を別途用意しておく必要があります。なお、エアコンに関しては建物の広さや性能と連動していることも多く、サイズ選びなど建築会社に相談することをオススメします。

②住宅ローンにかかる諸費用

※新築工事をおこなう上で、多くの人が住宅ローンを利用されると思います。住宅ローンも選ぶ金融機関や商品によって、かかる諸費用も様々です。

 

●ローン融資手数料・保証料

住宅ローンの借り入れ手続きにかかる事務手数料などの費用です。金融機関によって、融資事務手数料や事務取扱手数料など、呼び方が異なることがあります。また、手数料とは別に保証料があります。保証料は、仮に債務者が住宅ローンを返済できなくなった場合に、保証会社が借入先の金融機関に返済する保証を受けるために支払う費用のこと。借入額や期間に応じて、この保証料が変化します。

 

●金銭消費貸借契約印紙代

金銭消費貸借契約(きんせんしょうひたいしゃくけいやく)とは、つまりローン契約のこと。住宅ローンでお金を借り入れる契約を結ぶ際、契約書を作成し、そこに契約金額に応じた印紙を貼付する必要があります。

 

●つなぎ融資手数料・利息

注文住宅の場合、建築会社に工事費を支払うタイミングは、一般的に3回(例:契約金30%・中間金40%・完工金30%)に分かれています。しかし、多くの金融機関では、住宅ローンは工事完成時(完工時)に一括して全額融資となるため、契約金と中間金の支払いに充てる資金の借り入れが別途必要になります。これがいわゆる「つなぎ融資」です。工事が完成して住宅ローンの融資が下りたら、その時点でつなぎ融資の元本と利息を一括して返済します。

 

●火災保険

住宅ローンを利用して新築を建てる場合、金融機関からの融資条件として火災保険への加入を求められます。保険でカバーできる範囲や保険金額によって、保険料は変化します。

火災保険の詳細はコチラ

③登記関連の諸費用

●建物滅失登記費用

新築工事をおこなうために、すでに登記されている古家を解体した場合、その古家がなくなったことを登記する必要があります。一般的に、この登記申請は土地家屋調査士に委任することになります。

 

●建物表題登記費用

新築した建物が完成したら、最初の所有者は「どんな大きさでどんな仕様のものができたか」という建物情報を登記しなくてはなりません。これを建物表題登記といいます。 一般的に、 この登記申請は土地家屋調査士に委任することになります。

 

●(建物)所有権保存登記

新築等の所有権の登記のない不動産に対して、初めて「誰が所有者か」を示す登記をすることを所有権保存登記といいます。金融機関から借り入れをする場合には、必要不可欠となります。この登記申請は、一般的に司法書士に委任することになります。

 

●(土地・建物)抵当権設定登記

抵当権とは万が一、返済が滞った場合に貸し手(金融機関)が不動産を強制的に売却をおこない、その売却代金から貸したお金を回収する権利のこと。もちろん、返済が滞らなければこの抵当権が行使されることはありませんし、ローンを完済すれば抵当権を抹消することもできます。

 

●(土地)測量費用

建築を計画する敷地が正確に測量されていない場合(隣地との境界が曖昧な状態等)、測量をおこなう必要があります。発生するか否かはケース・バイ・ケースとなるため、土地を購入する前には測量が必要かどうかも確認しておくと良いでしょう。

まとめ

新築工事にかかる諸費用の内訳について、ご理解いただけましたか? 各費用の詳細は、土地の有無や、住宅の大きさ等で変化しますが、およそ300~500万円ほど必要になります。お客様それぞれの状況をヒアリングさせていただいた上で、具体的な数字をまとめた資金計画表を『無料』で作成いたします。ぜひ、家づくりの第一歩としてご活用ください。個別のご相談や、ご質問もお気軽にどうぞ!

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