「断熱材のはなし」

2019/2/2

前回のコラム「減築のはなし」では、基礎や耐震性など構造に関してご紹介いたしました。
構造に続いて、今回は断熱について検討してみましょう。

快適な住まいのカギは「断熱」にあり

快適な住まい、省エネルギーの住まいにするためには、まず気密性と断熱性について考えることが重要です。
一口に「断熱」と言っても、その種類や素材はたくさん存在します。
それでは、断熱材にはどのような種類があるかみてみましょう。

〈繊維系断熱材〉
・グラスウール
・ロックウール
・インシュレーションボードウール
・セルロースファイバー

〈発砲プラスチック系断熱材〉
・ビーズ法ポリスチレンフォーム
・押出法ポリスチレンフォーム
硬質ウレタンフォーム
フェノールフォーム

一般的に普及している断熱材は“グラスウール”と呼ばれるものになります。
わたしたちは下線でマークした断熱材をおもに採用しています。
その理由はさまざまあるのですが、どの断熱材にも長所と短所があり、何を重視するかによってその選択は異なります。
そこで、硬質ウレタンフォームとフェノールフォームの特徴をみてみることにしましょう。

断熱欠損を防ぐ発泡ウレタンフォーム

【硬質ウレタンフォーム】
環境先進国であるカナダで開発された、現場発泡吹付ウレタン材“アイシネン”は、吹き付けると瞬時に約100倍に膨らむことで、隙間を埋め尽くすという特徴があります。
これにより断熱欠損を防ぎ、高い気密性を実現します。
しかも、専門的な技術をもったスプレーヤーと呼ばれるエンジニアが施工をおこなうため、高い品質を保つことができる点も見逃せません。
わたしたちの住宅では、壁や屋根にこのアイシネンを採用しています。

その他にも、以下のような特徴があります。
・極めて水を吸いにくい
・躯体に追従し、剥離、脱落の心配がない
・空気中の湿気をため込まないため、内部結露やカビの発生を抑制
・フロンガスを一切使用せず、VOC(揮発性有機化合物)の発生も極めて低い
・世界最高品質の証「生涯製品保証書」を発行、長期に渡り品質を維持

優れた熱伝導率を誇る床下断熱材

【フェノールフォーム】
フェノールとは世界で初めて人工的に合成されたプラスチックのこと。
フェノール樹脂は熱に強く、熱で硬化するという特性があり、高い耐熱性・難燃性が求められる箇所に幅広く活用されています。
たとえばフライパンの把手、自動車の部材、プラスチックの灰皿などがイメージしやすいでしょうか。
わたしたちはフェノールを素材とする“ネオマフォーム”という断熱材を基礎に採用しています。
床下から冷気が上がってこないように、基礎のコンクリートに張っていきます。
ネオマフォームの特徴は以下となります。
・熱伝導率は数ある断熱材の中でもトップレベル=0.020W/(m・K)
※熱伝導率が低いと、同じ厚さでも高い断熱性能を発揮します
・25年間経過しても断熱性能0.2Wを維持(長期断熱性能)

まとめ

発泡ウレタンフォーム断熱材は吹き付けるため、筋交いや電気ボックスなど隙間にもしっかりと充填ができ、断熱欠損の心配がありません。
また、フェノールフォームは性能値の高さが魅力的ですが、筋交いや電気ボックスなど細かい箇所の断熱には向きません。対象物の形状に合わせてカットすると、隙間が発生して断熱欠損のおそれがあります。
そのため基礎の底面や立ち上がり部分など平らな面に施工すると良いでしょう。
このように、断熱材選びも適材適所を心がけていきたいものです。

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