【東京都葛飾区|14坪】子育て夫婦が暮らす、中庭と屋上のある3階建てガレージハウス。

東京都葛飾区/H様邸

現在お住まいのエリアで土地探しをされていたオーナーご家族が見つけた、14坪の台形の敷地。四方すべてから光が入るメリットを活かしつつ、狭小かつ変形地にかかる様々な制限を上手にクリアし、「ガレージ」「中庭」「屋上」などオーナーのリクエストをすべて叶えた3階建てが完成しました。

2023年
東京都葛飾区
工法/木造軸組工法(構造材:秩父材使用)
総建築費/非公開
建築面積/29.44㎡(8.90坪)
仕様/ZEH Oriented・BELS☆☆☆☆☆

全方位から光が入るメリットを活かした外観デザイン

46.68㎡の台形の土地形状で、全方位から光が入る特殊な条件のなかで、車庫スペースと屋上のある3階建てを設計しました。外壁には国産の塗り壁材「soi(ソーイ)」を採用し、目地を露出させない仕上げで意匠性・メンテナンス性に優れたデザインに。アクセントとしてレッドシダーの天然木パネルを組み合わせ、存在感のある個性的な外観イメージを実現しています。

収納スペースを備えたガレージ

限られた敷地面積のなかで駐車スペースを確保。さらに天井付近に設けた収納棚と、アウトドアアイテム等を収納できるストレージを用意し、デッドスペースを有効活用した設計が特徴となっています。

植栽で彩った、奥行き19cmのコンパクトなスペース

当初、奥行き19cmのスペースに植栽は難しいと諦めていたオーナーご家族に対して、剪定で高さや大きさを維持できるものをセレクトすることで、動線の邪魔にならずに生長した時でも美しい景観が保たれるようなご提案をしました。植栽スペースが南向きなので、真夏の直射日光や寒暖差に耐えられる樹種を選定しています。植物の配置にもこだわり、単純にボリュームを増やして埋め尽くすのではなく、間隔を空けることで見た目のバランスが良くなり、植物の生長にもプラスの効果が期待できます。

敷地形状を活かしたエントランスデザイン

敷地形状を考慮し、建物の一部を利用して斜めにデザインしたエントランスポーチ。玄関扉を建物の内側に設計することで、敷地を最大限活かしながら、雨除けの庇(ひさし)などを省いた無駄のないデザインを実現しました。また、玄関扉まわりにもレッドシダーの天然木パネルをアクセントに採用しています。

ゆとりある空間と収納量が魅力の玄関スペース

家族やゲストなど複数人が並んでも使いやすいよう設計した、ゆとりのある玄関。家族全員分の靴が収められるシューズクローゼットや、コートなどを掛けられる有孔ボード、アイテムのサイズに合わせて高さを変えられる収納棚を備えています。シューズクローゼットは上下にスペースを設け、圧迫感を軽減する工夫をしています。経年によって味わいが深まっていく真鍮製のブラケットライトを、玄関のシンボルとして設置しました。

動線と収納を意識した階段スペース

蹴上げ高さを出来るだけ低くして上り下りがしやすいように、1段目を廊下側に突き出した階段。動線の妨げにならないよう、部屋の出入り付近は踏み板を斜めにカットし、浮かせたデザインにすることでスッキリとした印象に仕上げています。また、2段目はスリッパなどを収納できる引き出しになっています。

家族全員分の衣類の収納に特化したWIC

玄関からすぐにアクセスできるようレイアウトしたWIC(ウォークインクローゼット)は、家族全員分の衣類を収納できるスペースです。壁付けの棚受け金具を採用しているため、収納家具を別途用意する必要がなく、スッキリとした空間を実現しています。棚板は自由な高さに変更することができ、収納アイテムのサイズに合わせてジャストフィットした収納計画が可能に。洗面脱衣室と中庭の中間地点にこのWICを備えているため、洗濯してから収納するまでの動線がスムーズになるよう設計している点が特徴です。

道行く人の視線を遮り、外と適度につながる中庭

特殊な土地形状を余すことなく利用しながら洗濯物を干すスペースとして設計した中庭は、チェアに腰掛けると外からの視線が重ならなくなり、自分だけの外空間を満喫できる設計に。コンパクトな空間ですが、家の中で身近に外とつながるスペースを設けることによって、リフレッシュできる時間をご提案させていただきました。ウッドデッキは優れた耐久性を誇るイペ材を採用しています。

お手入れのしやすさや家事ラクを意識した洗面脱衣室

洗面化粧台は、バックガードがミラー下まであり洗面ボウルと一体成形になったカウンターが特徴のLIXILの『エルシィ』を採用。つなぎ目の凹凸がなく、飛び散った水滴をサッと拭き取ることができ、お手入れがしやすい洗面台です。また、バスルームはフロアや浴槽の断熱性に優れ、快適なバスタイムを実現するLIXILの『リデア』をセレクトしました。家事ラクを意識して『乾太くん』を導入し、洗濯にかかる負担を軽減。脱衣室でも部屋干しができるよう、四角いモダンなフォルムが特徴の物干し「kacu」を備えています。

土地形状に合わせてデザインしたリビングスペース

斜め壁を利用して、空間の広がりをデザインした2階リビング。デッドスペースになりがちなコーナー部分に、造作のテレビボードを設計することで、空間にフィットした無駄のないスペースとして活用しています。間接照明を仕込んだ戸棚は跳ね上げタイプの建具を備え、使い勝手と見た目にもこだわった作りに。壁掛けテレビは、角度を変えることでダイニング側からも見やすくなるよう設計しました。

カウンターと収納棚を備えたダイニングスペース

スタディカウンターを備えたダイニングスペースは、造作のベンチによって座る方向を変えるだけで食事や勉強などの用途を切り替えられる工夫が特徴です。また、キッチン天板の立ち上がりを利用した収納スペースは、本やプリンタなどがピッタリと収まる設計になっています。空間に広がりを感じられるよう、土地形状に沿って設計した斜めの壁が特徴です。

機能性や収納性を重視したキッチンエリア

LIXILのノクトシリーズを採用したキッチンスペース。大人数の家族でも使いやすい大容量サイズが嬉しい「Miele(ミーレ)」の食洗機を備えています。立ち上がり部分はマグネット対応の不燃パネルで仕上げ、調味料ケースやキッチンタイマーなどをつけておくことができます。調理家電用のコンセントや手元灯のスイッチを備えている点に加え、ダイニング側から見た時に手元が隠れる設計になっている点がポイントです。背面のカップボードもキッチン同様、LIXILノクトシリーズで統一しました。カップボード内にダストボックスをピッタリと収められる点を優先し、あえてキッチンとカップボードの高さを変えています。圧迫感を軽減させるため、吊り戸棚の上部に空間を設けている点も特徴です。背面にグレーの壁紙(クロス)をセレクトし、洗練されていて落ち着いた印象に仕上げています。

使い勝手と見た目にこだわったパントリー

キッチン横には、食材のストックを収納できるパントリーをレイアウト。棚板の高さを自由に変えることができるため、アイテムのサイズに応じてジャストフィットした収納計画を叶えています。パントリーの扉の裏にもマグネットパネルを備えているため、書類や請求書、お子様の学校からのお手紙など、あまり表には見せたくないけれども重要なものを貼り付けておくことができます。パントリー内には木目調のアクセントクロスを採用し、ナチュラルな印象に仕上げています。

ゲストにも快適に利用してもらえるトイレスペース

トイレスペースはキッチン背面と同様に落ち着いたグレーのクロスで仕上げ、扉を開けた時に統一感のあるデザインを意識しました。ペンダントライトはオーデリック(ODELIC)のAQUAというシリーズで、ゆらめき感のある美しい陰影が表現できる点が特徴となっているため、空間の中心ではなくあえて壁側に寄せた配灯計画となっています。ゲストにも気持ちよく過ごしてもらいたいというオーナーご家族の意向から、空間にマッチしたオーダーメイドの手洗いと鏡を備えている点もポイントです。

飾り棚と心地よい光が特徴の階段スペース

階段の壁に設けた照明のスイッチやインターホンのモニターなどを集約したニッチスペースは、タブレットや絵なども飾ることができ、多目的な使い方をイメージして設計しました。抜け感をデザインし、空間全体に広がりを感じさせるストリップ階段から自然光がたっぷりと入ってきます。

省スペースでも必要十分な機能を備えた子ども部屋

3階にレイアウトした2つの子ども部屋は、それぞれ2.5畳と3畳の限られた空間にベッドを造作することで、4〜5畳分を有効活用できるように拡張。ベッドの上部にあたる天井はできる限り高さを取れるよう折り上げています。ベッドを支えるアイアンの吊り金物は、就寝時の転落防止としての役割も。ベッドの下はブラケットライトとカウンターを備えたデスクスペースとなっており、適度な籠(こも)り感によって勉強や読書に集中できる空間となっています。壁には有孔ボードを備え、吊るす収納として無駄のない設計を心がけました。

造作の小上がりベッドを備えた主寝室

造作の小上がりベッドを2つ備えた、5畳のベッドルーム。小上がりの畳の下はすべて収納として活用することができるため、クローゼットがなくても部屋にモノが散らからないように工夫しました。飾り棚や壁掛けテレビも備え、快適な就寝スペースとして設計しています。

ベッドスペースを拡張する引き出し収納のアイデア

子どもが小さいうちは、家族全員が同じ空間でお休みになることもあるでしょう。そんな時は造作ベッドの引き出し収納を利用した補助ベッドがオススメです。展開すると2つのベッドの間を連結する補助ベッドが現れ、ベッドスペースを大きく確保することが可能になります。

目隠し用ロールスクリーンでゲストが来ても安心

主寝室は屋上へと続く廊下の役割も兼ねているため、家族だけでなくゲストが通るシーンも。そんな時にベッドスペースがオープンにならないよう、ロールスクリーンで目隠しできる設計となっています。

螺旋階段でアクセスできる屋上スペース

オーナーご家族がどうしても叶えたかった屋上スペースは、アクセスするルートをどのように確保するかが一番のポイントでした。螺旋階段を備えることで、限られたスペースでも屋上までアクセスできるように設計しています。また、メンテナンス性に優れた金属防水のスカイプロムナードで仕上げている点も特徴です。長期に渡ってパノラマビューを堪能できる、気持ちの良い空間を実現しました。

【ROOM TOUR】子育て世帯が叶えた中庭と屋上のある3階建てガレージハウス

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