敷地20坪以下で叶えた中庭のある暮らし5選
2021.05.10
東京で家を建てる際に、重要視したいポイントの上位に「採光」と「プライバシー」を挙げるご家族は少なくありません。しかし、住宅がひしめき合う東京では、この両者を叶えることは正直なところ難しいケースの方が多いと言えます。では、どちらか一方を諦めるしかないのかというと、じつはそんなことはありません。中庭を上手に設計することで、「光」や「風」を効果的に屋内に導き、しかも外からの視線が気にならないレイアウトを叶えることができるのです。しかも、大きな住宅だけでなく、コンパクトな暮らしにこそ、この中庭のメリットが存分に活かせることを、多くの人に知っていただきたく思います。そこで、今回は敷地20坪以下で叶えた中庭のある暮らしを特集していきましょう。
敷地14坪の防火地域で叶えた中庭付きゼロエネルギー住宅(ZEH)
敷地14坪という条件のなかで、中庭を設計した3階建ての住宅。毎日使う洗面脱衣室を中庭とつなげることで、自然光がたっぷり入る明るい空間として設計しました。洗濯機をまわしたあと、すぐに中庭の物干しスペースに洗濯物を干せるため、動線が短くなり、家事のストレスも大幅に軽減されます。造作の洗面化粧台は収納を最小限にし、フリースペースを設けることで、洗濯カゴやお子様用の踏み台を置けるスペースとして活用。圧迫感なくスッキリと見せるデザインが特徴です。洗濯機の上に設けた棚は、洗剤などを置けるように設計しました。
【東京都江戸川区|14坪】子育てのしやすい家事ラク動線に配慮した、中庭と和室のあるコンパクトハウス。
私道の一番奥、13坪の敷地に建てた中庭住宅
私道の一番奥に設計した、片流れの屋根と外壁のレッドシダーがポイントの2階建て住宅。イペのウッドデッキを床に敷き詰めた中庭は、室内の床の高さと揃えたバリアフリー設計に。壁面に設けたスリットから採り入れた風がグレーチングを通過して、2階バルコニーに抜けるようデザインしました。また、電源と水道を設けて使い勝手にも配慮しました。
【東京都江戸川区|13坪】隣家に囲まれた狭小地でも、明るく風通しのいい暮らしを叶えた中庭付き住宅。
建坪わずか7坪の中庭付きZEH【LIXIL MEMBERS CONTEST 2018 新築部門大賞】
全国1172作品のなかから最優秀作品に選ばれた、二人暮らしに特化した全国最小のゼロエネルギー住宅です。玄関ドアの前に設けた中庭エリアは、建ぺい率の算入対象外となる空間です。外部からの視線を気にせずに、家族だけに許された空(外)を楽しむことができます。夏場はプールを楽しんだり、子どものプレイスペースとしても活用可能で、さらにガーデニングや日曜大工など多目的に使える魅力があります。無機質なエコキュートのタンクは、イペのデッキ材とグリーンで装飾を施して、見た目の印象にもこだわりました。中庭の上部にあたるバルコニーに採用したFRP(繊維強化プラスチック)のグレーチング、階下に光と風を届ける役割を果たします。
【江戸川区|敷地14坪】二人暮らしに特化した7坪のZEH – LIXILメンバーズコンテスト2018新築部門大賞 –
クルマとバイクとともに暮らす、敷地18坪の中庭付きガレージライフ
北側斜線をクリアしながらキューブ型のデザインに仕上げた3階建ての住宅。クルマやバイクいじりが大好きなオーナーが、趣味に没頭できる空間として設計したシャッター付きのインナーガレージを備えました。奥行きを活かして、たくさんのバイクを収めることができます。ガレージ奥に配置した中庭からは、光を室内に採り入れることができます。外部からの視線をシャットアウトしているため、プライバシーも確保できるよう設計しました。
【江戸川区|敷地18坪】クルマとバイクとともに暮らすガレージライフ
敷地17坪で叶えた蔵収納のある中庭付き二世帯住宅
震災でダメージを受けた築50年の家を、スキップフロアと中庭が自慢の住宅に。階層の常識にとらわれない感覚的な広さと、都会の暮らしの中でも自然を感じられる癒しのスポットにこだわりました。夜景にも映えるキューブ型の家。中庭はプライバシーを守りつつ、開放感も味わうことができ、バスルームと隣り合わせに設計することで、植栽を眺めながらバスタイムを過ごせるように。
【江戸川区|敷地17坪】蔵収納のある中庭付き二世帯住宅
敷地20坪以下で叶えた中庭付き住宅の事例はいかがでしたか? コンパクトな暮らしにこそ、中庭特有の癒しや採光などのメリットを踏まえた設計が効果的です。さらに中庭について詳しく知りたい方は、その他の中庭事例もご覧ください。