【千葉県市川市|24坪】家の中心に”中庭”をデザインした、非日常で開放的なコンパクトハウス。
千葉県市川市新田/S様邸
2022年
千葉県市川市新田
工法/木造軸組工法
総建築費/非公開
建築面積/48.02㎡(14.55坪)
仕様/長期優良住宅・耐震等級3・BELS☆☆☆☆☆
プライバシーに配慮したスタイリッシュな外観デザイン
住宅街のなかにある角地が建築予定地となった今回の物件。設計段階から「個性的な外観デザインにしたい」というオーナーのリクエストをカタチにしました。行き交う人たちの視線を遮り、プライバシーを確保するため、正面の外壁はできるだけ窓の数を減らす設計に。玄関ドアをマットブラックに、サッシをブラックにすることで、シンプルかつスタイリッシュな印象に仕上がりました。塗り壁部分は世界シェアNo.1を誇るstoを、木部は100%天然木のサイディング・パネルを採用しています。
外観にあわせてモノトーンで仕上げた玄関まわり
表札や郵便ポストなど玄関まわりのアクセサリもブラックで統一し、外観のスタイリッシュなイメージを踏襲。ポストは外壁を貫通するデザインとなっており、室内側から郵便物を受け取れる仕様に。郵便物を受ける棚に扉を設けることで、気密性を確保し、郵便物の落下を防ぐ工夫をしています。
中庭に続く玄関は視線が抜けるデザインに
玄関ドアを開けると玄関から中庭に続く大きなサッシが広がります。視線が抜けることで奥行きが感じられ、実際の面積よりも広く見えるという効果があります。玄関収納はシューズボックスに加え、コートハンガーやベビーカー置き場などを設計。玄関框(かまち)の下のスペースは、普段よく履く靴などを収めておくことができ、来客時でも靴が散らからないよう配慮しました。また、中庭への掃き出し窓の隣にある正面の壁は、絵や写真を飾るスペースとして活用するため、照明の角度を自由に変えることができるユニーバーサルダウンライトを採用しています。
デザイン性と機能性を重視した洗面&トイレスペース
帰宅してすぐに手を洗える動線を考慮し、玄関の近くに手洗いスペースを設置。正面の壁には、不規則な色合いの幾何学的なパターンがモダンな雰囲気を演出する平田タイルのミューズを、ヘリンボーン型に貼っている点が特徴です。水栓は壁出しタイプを採用し、スッキリとした印象に仕上げるだけでなく、お手入れのしやすさにも配慮しました。トイレスペースは全体的にシックなイメージを意識し、グレーの壁紙にあわせて巾木も同色に塗装しています。
家族みんなでシェアできる階段下ワークスペース
階段下のデッドスペースにリモートワーク等ができるワークカウンターを設置。壁にマグネットパネルを張ることで、大事な書類やお便りを貼っておくこともできます。将来的にお子さまが大きくなったら、自習スペースとしても活用する予定です。
吹き抜けと中庭からの光で明るいダイニングを実現
ダイニングの真上に吹き抜けを設け、天窓からの光を1階まで落とす設計に。日中は中庭からの光も期待でき、照明いらずで暮らすことができそうです。また、吹き抜けを通じて1階と2階にいる家族同士が緩やかにつながることのできる距離感をデザインしています。
家の中心に設計した中庭は、屋内と屋外の境界が曖昧になる非日常空間
玄関、ダイニング、リビングの三方からアクセスできる中庭スペースは、外部からの視線を遮りながら、家族だけの外空間を楽しむことのできる空間です。サッシをすべて開放すれば、屋内と屋外の境界が曖昧になり、非日常な暮らしを味わうことができます。外壁の開口部には目隠し効果と風通しを両立したコートラインを備えています。コンセントや水栓も設けているため、夏場はプールで遊んだり、友人を招いてBBQをしたり、家の中で楽しむ時間が増えること、間違いなし!
既製品と造作を上手に組み合わせたキッチンエリア
キッチンはメラミン天板が特徴のグラフテクトを採用し、スタイリッシュなイメージに仕上げました。キッチンスペースの床は一見するとリビングやダイニングと同じ木目のようですが、お手入れのしやすさを重視してフロアタイルをセレクト。キッチン背面に備えた吊り戸棚は大工さんによる造り付け、キャビネットは施主支給によるものでその高さにあわせてカウンターを設計しました。既製品と造作を上手に組み合わせながら一体感のある空間デザインになっています。調理中の手元を照らすペンダントライトは、コンセント部分を隠した天井仕上げでスッキリとした収まりに。
開放感と照明計画にこだわったリビングスペース
テレビ背面の壁には、消臭と調湿効果を持ったエコカラットをアクセントして採用。天井は一部を折り上げて、その箇所だけメインの壁よりも少し濃いグレーの壁紙をチョイスすることで、奥行き感が生まれるようにデザインしました。また、ダウンライトを一箇所にまとめて配置し、できるだけスッキリとした印象に仕上げている点もポイントです。造作のテレビボードは、床から浮かせて広さを感じられるデザインにするとともに、間接照明を備えたオリジナル仕様に。なお、ダウンライト、間接照明はすべて調光と調色に対応し、あらかじめプリセットした朝や夜など時間帯に応じたシーン設定を、ボタンを押すだけで再現できるシステムを導入しました。
こだわりを詰め込んだ洗面脱衣室
洗面化粧台は掃除のしやすさを最優先に考え、ボウルの位置や水栓の高さを自由に選択できるフルオーダーのハイバック洗面台を採用。洗面台の下は収納スペースと、お化粧時に腰掛けるためのミニチェアを収められるように設計しました。また、浴室横の壁の一部にはタオルを収納できるニッチをデザイン。浴室ドアの色にあわせて、ブラックのアイアンバーを採用しています。
ここだけで洗濯が完結できるウォークインクローゼット
タオルや衣類が必要な時にすぐに手に取ることができるよう、洗面脱衣室の横に設けたウォーク・イン・クローゼット。部屋干しスペースも兼ねているため、「洗濯する」「干す」「しまう」をこのスペースだけで完結できる家事動線を実現しています。来客時にはクローゼットの入り口に備えたロールスクリーンを下ろし、素早く中を隠すことができる仕様に。クローゼット内の棚板は、衣類やアイテムのサイズにあわせて自在に高さを変えられる可動棚を採用しました。
いまは大きく使い、将来的に分割できる主寝室
広めに設計された寝室は、将来的に子供部屋とご夫婦の部屋に分けることができるように設計。壁を立てる位置をあらかじめ決めて準備をしておくことで、将来の施工性や仕上がりの質が向上します。オーナーのリクエストに応え、クローゼットはあえて扉を備えず、開放感あるデザインにしました。