今年は超暖冬というくらい、本当に暖かい日が多かったですね。現場で作業をしていて、汗をかく日もあるほどでした。家の中で吐く息が白くなったり、室内が暖まるまでコートを着てストーブの前で待機するような、そんな真冬の風物詩からわたしたちが少しずつ遠ざかっているのは、暖冬の影響だけではありません。
じつは、昨今、住宅の性能基準が上がっていて、夏は涼しく冬は暖かい家になっているからなのです。1998年以前の住宅の断熱基準は、現在の約半分しかないと言われています。断熱性が上がれば上がるほど、家の中の熱が外に逃げていくことも、外からの熱が家の中に入ってくることも最小限に抑えることができるので、より快適に暮らせるようになります。それでもまだ世界と比べれば、日本の住宅性能の基準や普及は遅れているのが現状です。
さて、冬場の朝や、これからやってくる梅雨の時期に窓ガラスやサッシが結露でぐっしょりなんてことはありませんか? 結露がでたら窓断熱を上げるサインです。住宅における熱の出入りが一番多いのは窓です。夏場で約70%、冬場で約50%の熱が出入りしているので、窓の断熱を施すだけで暮らしやすさをぐっと体感できます。ちなみに壁は12~19%、屋根5~6%、床3~9%と比較的、低い数値となっています。窓断熱の方法はいくつかありますが、やはり内窓をつける『インプラス』が断然おすすめです。断熱効果だけでなく、窓が二重になるので防音性も高まる一石二鳥の代物です。
次に、壁や屋根、床の断熱について。こちらは窓ほど熱の出入りはありませんが、窓と合わせてしっかりと断熱をすることで家の快適性がぐんと上がります。断熱材の種類もたくさんありますが、弊社で使用している「アイシネン」がおすすめ。発泡性のアイシネンは吹付けると100倍に膨らむので隙間をつくりません。また、剥離や脱落することもなく、内部に空気を通さない、水を通さないので、カビの発生も抑えることができる断熱材です。住宅の断熱性能が高くなると、夏は涼しく、冬は暖かいという快適性だけでなく、手足の冷えや、気管支喘息、アトピーなどのアレルギー疾患の改善、冬場のヒートショックも防げます。また、冷暖房の効きがよくなるので省エネ性も高くなって良いこと尽くめ。
リビングから寒い廊下を通り、洗面室に行く間だけでも部分的に断熱性を向上することで、快適な空間をつくることもできます。リビングや水周りのリフォームをする際に、設備の交換だけでなく、断熱改修も合わせてやってしまうなど、工事のタイミングや費用に関することだけでなく、寒さ暑さにお困りのことがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。