五時五分 起床
枕元にひたひたとにじりよる
可愛い四足の気配。
今日は『マル』さんが目覚まし時計です。
「母さん。そろそろごはんですよ、カリカリ
下さいな。よければ、パッキュンも!」
遠慮がちに左前足で、首をスリスリ。
それでもだめなら右脚で。控えめな気遣いは
痛いほど分かるんですけど……。
そもそも、お腹に乗ってる時点であなたの重量は、
心とは裏腹に、なかなかどうして、
どんとしたものですよ。
五時十分 猫さんご飯
誰よりも早起きな『マル』さんに、
カリカリと新鮮なお水を用意します。
瞬時にガツガツ。今朝も素晴らしい食欲、
ほれぼれします。
五時二十分 おむすびづくり
満腹『マル』さんの、
「遊んで下さいな、むしろいい匂いが
しますよ、おかかですか?」に何度も
まったをかけながら、おむすびを結びます。
ヒゲさん(夫)は3つ、息子は2つ、私はひとつ。
毎朝ここに立つと、しんとした気持ちになり、
キッチンの神様におもいをめぐらしながら、
一心にせっせと結びます。
(キッチンの神様については、いつかまた
お話します)
五時四十分 小さな散歩
『マル』さんと遊んでいると、『キリ』さんが
やってきます。お水をゴキュゴキュ飲んだら、
「おはよ。いいお天気ね。
『マル』さんたら、またそんなに食べて。
ねえねえ、どちらかというと、そうね、
お外のサラダが食べたいわ。」
彼女の毎朝のリクエストはお庭の草です。
かわいい女子にせがまれたら断れません。
静かにドアを開いて
朝から小さなお散歩です。
五時五十五分 読書
ヒゲさんが起きてきました。
『マル』さんと『キリ』さんの遊びの続きを
お願いして、寝坊気味の息子に声をかけ、
バスソルトをそそと選び、階段脇にある書棚から、今朝の一冊を抜き取って、準備完了。
ふっと湯船にしずんで、しばしの読書タイム。
今日は、何度目かの再読、「竹光侍」と
参りましょうか。