【江東区|築43年戸建て】敷地13坪で叶えたコンパクトライフ・リノベーション

東京都江東区亀戸

13坪の土地で空き家になっていた築43年の2階建てを減築し、二人暮らしに最適な住まいへとリノベーションしました。

2020年
建物/戸建て(築43年)
市区町村/東京都江東区亀戸
施工価格/非公開
施工箇所/全面改装
工期/3か月
敷地面積/48.8㎡(13.2坪)
建築面積/26.2㎡(7.9坪)
延床面積/52.5㎡(15.9坪)

LIXIL MEMBERS CONTEST 2021 リフォーム部門 地域最優秀賞
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Before

天井高が低く、各部屋が小さく間仕切られていた築43年の木造2階建て。数年間活用されぬままだったこの空き家を全面改装(リノベーション)によって、現在の新築にも負けない心地よさと魅力を兼ね備えた住宅へと再生することに。また、現在の建築基準には適合しない箇所を、減築して適合状態に戻すことで、長きに渡って安心して住める住宅へと生まれ変わりました。

プライバシーに配慮した外観デザイン

前面道路の境目いっぱいに建っていた既存住宅の手前部分を減築し、窓の位置や形状を大胆にリデザイン。正面を黒い塗り壁とし、縦型の木の格子をアクセントに入れました。格子は窓のサイズに合わせてデザインし、外部からの視線が入りづらいよう配慮しています。

後退部分を利用し、建ぺい率に算入されない「中庭」を設計

建物を減築した部分は、中庭として活用できるよう設計。レッドシダーを張った壁で囲うことで、外部からの視線が気にならない家族だけの外空間が生まれました。壁の一部は風通しの良いスリットとブロックを採用し、内側の一角に植栽スペースを設け、中庭にいる時間をより楽しんでいただくための演出も。

限られたスペースを有効活用するため、エントランスを最小化

コンパクトな暮らしのなかで居住スペースを広く確保することに割り切って、エントランスは最小化することに。入ってすぐ、土間のダイニングキッチンが広がる潔い間取りとなっています。玄関ドアを開けてすぐに、300角タイル3枚分がエントランスの役割を果たします。室内側のタイルとの間にわずかな段差をつけることで框(かまち)とし、緩やかにゾーン分けをしています。

コンパクトライフを支える造作家具

狭小住宅の場合、既製の家具では寸法通りに収まらないケースが多々あります。しかし、造作家具であれば、無駄な隙間などなくピッタリと収まるため、コンパクトな暮らしと非常に相性がいいと言えます。今回は、キッチンまわりに調理道具や家電、ダストボックスを収める棚、玄関のすぐ隣りには動線確保のために壁に半分埋め込んだシューズボックス、和室に上がるための踏み台等をデザイン。さらにダイニングテーブルもコンパクトな空間での使いやすさをイメージして設計したオリジナルアイテムとなっています。

オーナーの工夫次第で、多目的に使える土間のダイニング

自転車の整備をしたり、ヨガをしたり、はたまたゲストを招いてホームパーティーを楽しんだり。多目的に使える土間のダイニングは、アイデア次第でその可能性は無限大に広がります。床をタイル仕上げにしているため、多少ラフに扱ってもお手入れしやすい点も魅力のひとつ。冬場の寒さ対策として床暖房も完備し、季節を問わず、大活躍すること間違いなし! また、通常よりも床を下げた(基礎のなかにフロアレベルがくるように設計する)ことで、天井高が2m60cm以上になり、コンパクトな空間でも開放感を味わえるデザインにしました。

手仕事の味わいとデザイン性を感じられるMPCの塗り壁

コンクリートを保護しながら、様々な色やデザインを楽しむことができる材料「MPC」。わずか1mm程度の厚みにもかかわらず、塗料以上の強度を保つ、耐久性にすぐれた素材です。RC造の躯体のようなラフな仕上げが特徴。手仕事の味わいが個性を感じさせます。

ワンアクションで天板が展開する造作ダイニングテーブル

普段は4人で使える造作のダイニングテーブルは、天板を展開することで最大8人で囲むことができる形状に変化します。パーツの数をできるだけ減らしたミニマルなデザインを目指し、カップボードの代わりとして使用するワゴンを展開時の脚となるように設計しました。できるだけ扱いやすいよう、ワンアクションで展開と格納ができる点がポイントです。

空間を美しく間仕切るモダンな障子

土間ダイニングと和室の間に設けた障子は「和」の雰囲気に寄りすぎず、「モダン」なエッセンスを加え、美しさにこだわったオリジナルデザインに。障子を壁に格納すれば、ダイニングと和室の天井がつながり、抜け感と広さが生まれます。障子を引き出して間仕切れば、ダイニングと和室がそれぞれ「個」の空間に分かれ、心地よい『籠り感』を味わえる設計となっています。

主寝室、客間、リビングとしても活躍する和室スペース

ダイニングから40cm上がった和室は、ゆっくりと腰を落ち着けられる寛ぎの空間です。既存の窓位置を変えることなく、まったく異なった雰囲気の空間に生まれ変わりました。ダイニングと隣接しているため、リビングのような使い方もできますし、オーナーの主寝室やゲストに泊まっていただける客間としても活用できます。旅館のようなスタイルで短い動線を意識したトイレスペースは、落ち着いた色でコーディネートし、和室のイメージにあわせて畳調のフロアを採用しました。

狭小住宅に有効な、空間を広く見せる吊り階段

空間を広く見せる手法のひとつとして、奥行きを感じられるようにデザインする方法があります。暗くなりがちな階段まわりは、壁や蹴込みを省いたアイアンの吊り階段にすることで、奥行きが生まれます。シンプルなデザインながら、狭小住宅を広く見せる効果性は抜群です。

ダイニングと切り離すことで、ゆとりが生まれる独立型リビング

コンパクトな空間に必要十分な要素を詰め込んだ2階のリビングは、あえて1階のダイニングキッチンと切り離して独立させることで、ゆとりが生まれる設計に。造作のテレビボードは、サニタリルームへの動線を妨げないようコンパクトなデザインとしました。また、1階のダイニング同様、天井を高く確保し、空間全体に広がりを感じられるように工夫しています。

床下収納を兼ね備えた小上がり和室

リビングの隣りに設けた小上がり和室は、就寝スペースとして活用できる空間です。床から40cm上がった空間が生まれることで、視線も上向きになり、広がりを感じられるというメリットがあります。また、畳の下はすべて収納として使うことができるため、狭小住宅が抱える収納問題の解決に大きく貢献します。畳の高さに合わせた地窓は、外の格子と組み合わせることで、意匠性だけでなく、防犯性を高めています。

二人のためのウォークインクローゼット

1.5畳のウォークインクローゼットは二人の洋服を収納するには十分なスペースです。棚板の高さを細かく調整できるため、洋服の丈やアイテムの寸法に合わせて、無駄のない収納を実現することができます。なお、クローゼット内の床の一部は、小上がり和室と同様に床下収納となっています。

容積率に算入されないロフトで収納スペースを増やす

天井を高く確保することで生まれた余剰空間をロフトにすることで、収納や趣味を楽しむスペースとして活用することができます。今回のケースでは、シャワーユニットの上部をロフトとして設計しています。

調質作用と消臭効果のあるエコカラットで、快適なサニタリールーム

LIXILのエコカラットを壁に採用したサニタリスペースは、洗濯室と部屋干し、そしてトイレを兼ねた空間として設計。湿気がこもりやすく、臭いも気になるスペースには、調質作用と消臭効果のあるエコカラットがオススメです。機能面だけでなく、モノトーンで落ち着いた空間を演出するデザイン性も魅力のひとつです。

コンパクトな空間で上質な入浴体験を叶えるシャワーユニット

LIXILのシャワーユニットNSは、手軽な入浴が楽しめるシャワーユニットに『くつろぎ』をプラスした、ワンランク上の多機能シャワールーム。限られた空間にもジャストフィットするコンパクトさが特徴です。広い座面のベンチを備えているため、足腰に負担をかけず、座りながら、ゆとりある快適なシャワー浴を楽しむことができます。

【敷地13坪!!】築43年の狭小住宅をリノベーションしてみました

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