昭和・平成・令和の家を住み比べ【住宅性能体感会】

よくマイホームは人生のなかで、一番高価な買い物といわれます。一生のうちに何度も経験することのできない大イベントということもできるでしょう。であれば、誰しもが納得をした上で購入したいと考えるのは自然なこと。しかし、家こそ本当に納得するまで比較検討してから買うことが難しいものはありません。それは、立地やサイズ、性能やデザイン、仕様など完全一致するものがないため、比較がしづらいからです。

車は新車でも中古車でも試乗をして、その乗り味や内装の質感を十分に確かめてから買うことができます。食品も売り場で試食できることがあり、その味を確かめてから選べます。それでは、住宅はどうでしょうか？　実際に外観や内装を見学できるイベントに参加したり、場合によっては宿泊体験などを通じて、その住宅の良い点や悪い点を知ることができます。けれども、その家自体の評価はできたとしても、他の家と比べるには条件が違いすぎて比較できないといったことがしばしば起こるのです。

住宅の見た目や仕上げ、素材など、実際に目で見たり触れたりできるものは、まだ比較がしやすいと思います。それに好みもあるため、この点に関しては決して同条件で比較する必要がないかもしれません。それでは性能はどうでしょうか？　例えば住み心地に直結する断熱材などは、家が完成してからはもう見ることも触れることもできません。見学イベントに参加して体感することもできますが、それもせいぜい日中の特定の時間帯だけ。現在の住まいよりも「心地よいかどうか」くらいの判断しかできないでしょう。しかも、「冬は寒い家が大好き！」というような特定の好みが存在せず、「冬は暖かく、夏は涼しく」という暮らしを誰もが求めていることから、どうにかその差を比較して納得をつくった上で購入を決めたいところ。

住宅性能に関して本当に知っておいてほしいことは、長く住む家にはどんな性能が必要かということ。「カッコよくても冬は寒い」「オシャレでも夏は暑い」そんな住宅は、決して優れた家とはいえません。では、どうすれば納得して高性能な住宅を選ぶことができるでしょうか？　それは、同じ条件のなかで異なる性能の住宅を比較体感して決めることが一番です。条件が統一されていれば、あとから「でも、あの家は陽当たりが良かったし……」とか「リビングが2階にあるから暖かかったんじゃない？」というような疑問に振り回されることもなくなります。とはいえ、「条件を統一するなんて無理でしょ」と思う人も少なくないでしょう。でも、じつは同条件のなかで性能比較ができる場所があるんです！

LIXIL東京ショールーム（東京都新宿区西新宿）のなかにある『住まいStudio』は、ある同一条件のなかで性能の異なる住宅を比較体感できる貴重な施設です。日本の冬を疑似体験できる大きな冷蔵庫（庫内温度0℃）のなかに、昭和・平成・令和それぞれの年代の代表的なスペックの住宅が建てられています。つまり、外気温0℃の冬場で各住宅にどれほど心地よさが異なるか体感することができる施設となっています。この施設の嬉しいところは、実際の季節が夏でも冬でも、この疑似的に作り出した「冬」のなかで性能の違いを体感できる点にあります。さながら巨大な冷蔵庫のなかにある実験室というイメージでしょうか。

0℃という温度設定は東京の冬に近い状態なので、実際の住み心地にリンクしやすい点も特筆すべきポイントです。これが東北地方や沖縄の冬という条件では、体感を比較する意味がありません。あくまで東京の暮らしをイメージした、できるだけリアルな体感施設になっています。

厳密に温度管理をされたこの完璧な施設ですが、一つだけ弱点を挙げるとすれば、それは人の体温に影響を受けると正しい体感が得られなくなってしまう点です。わかりやすく例えると、1人では寒く感じられる部屋も、15人が集まると各人の体温や吐き出す二酸化炭素によって空気そのものが暖められて、そんなに寒く感じなくなってしまうということ。そこで、今回の比較体験会では『2組×2部制＝計4組』に限定して開催させていただきます。高性能住宅に興味を持っていただいた方には、ぜひ積極的にご参加いただき、家づくりをする上での大切な指標を手に入れていただけたらと考えております。

開催日時／2020年3月15日（日）14：00～17：00

参加費／無料

会場／LIXIL東京ショールーム内 住まいStudio（東京都新宿区西新宿）